作成にかかる時間について
概ね3日以内に、下書きをご確認いただくことができます。
その後は確認いただいた契約書を、ご希望によって修正して仕上げていきますので、取材後、即日〜3日ほどで仕上がります。お客様のご確認、お返事などが早ければ、その分完成も早くなります。
お支払いの方法について
基本着手金については、事前の銀行振り込みをお願いします。
お振込みを確認後、作成にとりかかります。
ペイパルを利用しての、クレジットカードのご利用もできます。
※インターネットでの受け付けのため、前納いただいております。あらかじめご了承ください。
契約書のとじ方について
まずは契約書をプリントアウトしてください。
A4横書きが主流ですが、縦書きでもかまいません。
字体は、なんでもいいですが、やはり明朝体がきれいです。
用紙はコピー紙の他、長期保存できる和紙などが最適です。

キレイにそろえて、ホチキス止めします。
上下二箇所をとめるといいです。
ページ順がまちがっていないか、確認します。
ホチキス止めだけで済ませる場合は、ページごとに契印を押しします。
契印を押すのは、不正な差し替えを防ぐためです。
写真は、ページの間に契印を押しているところです。

契印は、ハンコを、紙の下にやわらかいものを敷いて押すと、キレイに押せます。
または、ページを真中で縦に折り、次のページとの間に押します。
契印は当事者全員で押します。
甲乙の二者間契約なら、2箇所で、全ページの間に押します。
製本テープの貼り方 方法、コツなどについて
丁寧な綴じ方として、「製本テープ」をはる方法があります。

市販の製本テープをカットして、
シール状になっているので、台紙の片方をはがして・・・

表面をはりつけます。 まっすぐに貼るのがポイント。

表をはったら裏返して、台紙のもう片方をはがして・・・

貼り付け、綴じます。

最後に、裏表紙の、製本テープと下地のあいだにまたがって契印します。
これで完成。製本テープを使った方が、キレイに綴じられます。
条文アレンジのテクニックについて
契約書を自作する場合、書式の選択ができたら、よく確認して、アレンジします。(決して、書式に書いてあることを鵜呑みにしないでください。)書式は抽象的で、中立的なものです。
適切な書式を選んだら、いったんあえて書式を「忘れて」みましょう。
具体化して、自社に有利・主体的な条文を構成します。以下に、アレンジのポイントを解説します。
契約書の構造について
契約書の構造は、タイトル、条文、書名欄でなりたっています。条文は、それぞれ、条、項、号の階層構造になっています。契約書本文の内容は、自由に決められますが、特別法によって内容が法律的に決まっていることがあります。
また、民法その他の法律にふれるような内容は、契約書に書いてあっても無効です。このことから、まずは書式を参考にすることと、業界研究、独自の法律がないか、などをチェックします。
契約書のタイトルについて
契約書のタイトルは、内容と大きく違わなければよく、厳密に内容とタイトルとが合致していなくても、それだけで契約が無効になることはありません。
また、契約書というタイトルでなくても、覚書や念書、同意書、などとしてあったとしても、それが契約書としての内容を備えていれば効力にまったく影響は与えません。
前文について
前文がある契約書とないものとがあります。前文は契約の内容を概括的に述べ、素早い理解を助けたり、契約内容を特定させる機能があります。
多くは「・・次のとおり契約する。」など、単に確認というか宣言のような文であり、特に具体的な内容ではありません。契約書としての格調を高める効果があるとも考えられます。
定義条項について
契約書の前半には、用語の定義をする条項がまとまっている場合があります。
契約書内で使われる用語について、誤解の生じないよう、文中で特にことわりなく使われる場合に特定の意味をもつことをあらかじめまとめて定義しておきます。(文中でその都度定義する方法もあります。)
また、定義条項と文中での定義を両方利用して読みやすくする場合もあります。
(たとえば) 本契約において、「本製品」とは、・・・をいい、その詳細は別紙に規定する機会及びその部品をいう。
契約期間の規定のしかたについて
多くの契約には有効期間があります。期間を定めない契約書も多くみかけますが、実務上は大変不便、不明確になりますので、注意したいところです。
期間の定め方ですが、当該期間が終了したら自動的に契約が終了する場合と、自動更新などといって、どちらかが「終了する」と言わない限りは終了しないという定め方もあります。どちらか一方が、その契約を続けたいと考え、他方は終了させたい、というケースではトラブルになりやすいので、契約期間を明確にしておくことは重要です。
契約の解除規定について
解除は契約期間に類似の概念です。
契約期間中であっても、なにかやむを得ない事情が生じた場合、一方からの申し出で、契約を
解除できるという定めをすることがよくあります。
この種の規定は、なにを「やむを得ない」事情と認定すべきかを明確にすることと、独占禁止法、民法その他の法律にてらして問題ないかをチェックする必要があります。あまりに一方的に解除がみとめられてしまうことは、公正な取引という観点から見て正しくないとされるからです。
(参考) 優越的地位の濫用(独禁法2条)、不公正な取引方法(同19条)、公序良俗(民法90条)
契約解除事由の選択について
契約を解除する理由となるものには、支払停止、破産手続き開始、仮差押え、仮処分を受けたとき、などがあります。これらの事実があったときは、信用状態が破綻するものと考え、解除事由とすることが多いのです。
ただし、例えば「仮差押えの申立て」がなされた場合など、単なる申立てがあったことのみをもって簡単に信用状態が破綻しているとして解除まで認めてよいかについては必ずしも妥当とはいえないとも考えられ、場合によっては必要以上の規定ともとれますので、注意して検討します。
法定解除権について
解除については、契約で規定をしなかったとしても、法律の定めにしたがって解除を主張できる場合もあります。
民法には、契約違反、債務不履行があった場合の解除が定められています。簡単にいえば、相手が契約を守らなかった場合に、相手方が契約を解除する権利がある、その権利は民法ですでに認められている、ということです。
これを法定解除権といいます。
法定解除権は、債務不履行があったときに発生します。債務不履行とは、履行遅滞、履行不能、不完全履行をいいます。債務不履行があった場合、相手方は契約を解除する権利をもちます。相当の期間を定めて催告することが必要です。
(参考:第541条当事者の一方がその債務を履行しない場合において、相手方が相当の期間を定めてその履行の催告をし、
その期間内に履行がないときは、相手方は、契約の解除をすることができる。)
特別法による契約解除について
他にも、特定商取引法上のクーリングオフによる解除のように、特別法に規定があるケースもあります。特別法とは、ある特定の範囲にのみ適用される目的で制定された法律で、ある事象に対して特別法が存在する場合には、民法のような一般法よりも優先
して適用される法律です。
解除の定めをおくメリットについて
このように、法定解除権があるので、債務不履行の場合は契約書に記載するまでもなく解除ができることになります。
では、なぜわざわざ、債務不履行があったときの解除を契約書に書く必要があるのでしょうか。
もし、契約解除の定めがないと、相手方に債務不履行の事実がなければ法定解除権は発生せず、つまりその事実を客観的に認識した上、相当の期間内に履行を催告(たとえば約束の代金が支払われなかったときに支払ってくれと通知するようなこと)をしなければなりません。
また、何が「不履行」となるのか、などは、実際には判別が難しいこともあります。
そこで、あえて契約書上で法定解除権のあることを確認しておくことと、このような法定解除権の発生を待つのではなく、積極的に特約と言うかたちで「解除事由」を定めておくことが、紛争の予防や早期解決に役立ちます。このような理由で、特約による契約解除事由をおくことが多くなっているのです。
特約による契約解除事由について
特約による契約解除事由とは、法定されていなくても、相手方に信用状態の著しい悪化などが見受けられた場合には、ただちに契約を解除できる旨を約し、具体的にどのような状態がこれにあたるかをとりきめたものです。
相手の経営が破綻したことが明らかであるのに、すぐに契約を解除できないとなれば、引き続き当事者は契約上の義務を負い続けることになるからです。
例えば、相手方に支払停止(支払ができない)、営業停止、営業譲渡、などの変更があったときや、仮差押えの処分があったとき、などの事由があります。
(参考: 破産法第15条2項「債務者が支払を停止したときは、支払不能にあるものと推定する。」)
損害賠償の規定について
各当事者が契約内容に違反した場合は、民法上、債務不履行による損害賠償責任、瑕疵担保責任、契約の解除と損害賠償責任、等の効果があります。また、当事者が契約内容に違反したことが原因で第三者に損害を与えてしまった場合は、不法行為による損害賠償責任の追及が考えられます。
これらの規定を確認するため、契約書の条項にも、「甲又は乙は、・・・損害賠償の請求ができる」などのように記載しておくことが多いです。
損害賠償の制限
契約違反による損害賠償の要求は、どのような場合でも認められるのでしょうか。仮にそうだとすると、請求側される側のリスクが大きくなりすぎてしまいます。そこで契約自由の原則(当事者は自由、平等であり、権利義務関係は互いの自由な意思によって決まるという原則)から、特約で損害賠償の制限を規定することがあります。
典型的なのは、「甲は・・・本契約に関連して発生したいかなる損害についても賠償の義務を負わないものとする」といった、完全な免除です。
ただしこのような条項が全てのケースにあてはまってしまうと、わざと契約に違反した場合でも許されるかのようにみえます。
(もちろん、わざと契約違反をした場合の損害賠償については民法がカバーするところですが、何を持ってわざと違反したかを判別するのは、簡単ではありません。)そこで、免除の内容を具体的に場合わけし、丁寧に損害賠償の制限を規定することが望ましいです。
例えば、相手方の債務不履行によって契約が解除されることになった場合に、その解除によって生じた損害があっても賠償責任を負わない、というように、「もし、こうだったら」という想定とそれに応じた免責を規定します。あるいは損害賠償の金額自体を、合理的な範囲内で制限することもあります。
たとえば、「・・契約金額の70%を最高限度額として、損害賠償の請求ができるものとする」などとします。
相手に約束を守らせる契約
相手を拘束するペナルティ・・・遅延損害金について
相手の支払を要求する契約内容があるとき、その相手の支払が遅れた場合には、「支払期日の翌日から完済にいたるまで、年○○%の割合による遅延損害金を」支払うといった規定が置かれる場合があります。一種のペナルティです。
遅延損害金の規定を置くのは、支払いが遅れたり、なかったりしたときの、売主側の損害を賠償させるという意味と、このような賠償額をあらかじめ規定し、(損害賠償額の算定の手間を省いておき、)表示することで履行を確保しようという意図があります。
(このような、金銭の支払を目的とする債権を特に金銭債権と呼びますが、金銭債権を一方がもっているときの相手方を、「金銭債務を負っている」と表現します。)
金銭債務の特則について
民法419条は金銭債務の特則をおいて、「金銭の給付を目的とする債務の不履行については、その損害賠償の額は、法定利率によって定める。ただし、約定利率が法定利率を超えるときは、約定利率による。」としています。
また、債権者は損害の証明をしなくともよく、債務者は不可抗力をもって抗弁できない(=不可抗力があっても免責されない)旨も定められています(債務者の無過失責任といいます)。
法定利率とは、契約の当事者が取り決めていないときに適用される、あらかじめ法律で決められた利率です。商事では年6%、民事では年5%となっています。 (参考:民法404条、419条1項、商法514条)
遅延損害金における約定利率について
「約定利率が法定利率を超えるときは、約定利率による」わけですから、契約で法定より高い料率を、遅延損害金として設定することができます。高い料率の方が、買主側は支払うインセンティブを強くもつでしょうから、販売側であれば、法定利率より遅延損害金の率(つまり約定利率の料率)を、高く設定しておきたいところです。
ただし、過度に高い約定利率は、公序良俗に反すると考えられます。(民法90条:「公の秩序又は善良の風俗に反する事項を目的とする法律行為は、無効とする。」)
そこで、約定利率の上限を検討するにあたっては、公序良俗違反とならないよう注意するほか、以下のような規定を考慮します。
@貸金債権の遅延損害金の場合における利息制限法において、「金銭を目的とする消費貸借上の債務の不履行による賠償額の予定は、利息制限法1条1項に定められている利率(制限利率)の1.46倍まで」とされています。
(参考:利息制限法1条、同4条)
参考:制限利率
元本100,000円未満の場合 年2割(20%)
元本100,000円以上1,000,000円未満の場合 年1割8分(18%)
元本1,000,000円以上の場合 年1割5分(15%)
A下請法上の遅延損害金に関して、下請業者への下請代金の支払遅延に対する遅延利息の利率は年14.6%
(参考:下請代金支払遅延等防止法4条2項)
B消費者契約法上の遅延損害金は年14.6%を超えるものはその超える部分が無効。
(参考:消費者契約法第9条2項)
契約終了後も残る義務・・・残存条項について
契約が期間を終えて終了したら、それ以降は両者に一切の義務がなくなるのでしょうか。期間終了後も、例えばこの契約によって知り得た企業秘密や、知的財産、あるいは取引した商品の品質に対する責任などは、たとえ契約が終わったとはいえ、引き続き効力を残しておきたいものです。
このような契約終了後の効力を当事者間で取り決めておき、契約書に記載することがあり、残存条項と呼ばれています。
残存条項と不当な拘束について
ただし残存条項は、合理的理由のある内容と期間であることに注意が必要です。
具体的には公正取引法に定める、相手の事業活動を不当に拘束する条件や優越的地位の濫用等、いわゆる「不公正な取引方法」
にあたらないように規定しるように注意します。
参考:公正取引法2条9項
不公正な取引方法とは、独占禁止法2条9項の各号のいずれかに該当する行為であって、公正な競争を阻害するおそれがあるもののうち、公正取引委員会が指定するもの。」
1. 不当に他の事業者を差別的に取り扱うこと。
2. 不当な対価をもって取引すること。
3. 不当に競争者の顧客を自己と取引するように誘引し、又は強制すること。
4. 相手方の事業活動を不当に拘束する条件をもって取引すること。
5. 自己の取引上の地位を不当に利用して相手方と取引すること。
6. 自己又は自己が株主もしくは役員である会社と日本国内において競争関係にある他の事業者とその取引の相手方との取引を不当に妨害し、又は当該事業者が会社である場合において、その会社の株主もしくは役員をその会社の不利益となる行為をするように、不当に誘引し、そそのかし、もしくは強制すること。
管轄裁判所について
契約書の末尾に近いところに、「本契約に関する紛争は、・・・を管轄裁判所とする。」のような規定をみかけます。
ところでなぜ裁判所を指定するのでしょうか?
一定の法律関係にもとづく訴えについては、その第一審を当事者間で決めておくことができるとされています。そのため万が一、契約がもとで裁判上の争いになったときは、あらかじめ決めた裁判所ですることができます。これを当事者が合意した管轄裁判所ということで、合意管轄と呼びます。
例えば大阪と東京で取引があった場合、東京地方裁判所を指定すれば、東京の当事者にとって有利です。裁判のためのコストが大阪の当事者にとっては余計にかかるためです。
参考:民事訴訟法第11条
当事者は、第一審に限り、合意により管轄裁判所を定めることができる。
2 前項の合意は、一定の法律関係に基づく訴えに関し、かつ、書面でしなければ、その効力を生じない。
専属管轄について
ただし、合意管轄は専属管轄(法律の定めである種の訴えに関しては特定の裁判所だけに裁判が認められ、当事者の合意によってもこれを変更することができない、という裁判管轄)がある場合は、そちらに従いますし、そうでない場合でも、あくまでも第一審に限り認められます。
参考:民事訴訟法第383条(=いわゆる専属管轄のひとつ)
支払督促の申立ては、債務者の普通裁判籍の所在地を管轄する簡易裁判所の裁判所書記官に対してする。
著作権の問題
契約書の起案、検討における難関の一つが、知的所有権の問題で、なかでも著作権は、多くの契約案件にからんできます。
著作権法自体が、難解であることが一つの理由かと思います。ポイントのひとつとしては、著作権という権利が、登録などなんらの手続きを要さずに成立する権利であることと、原則的に著作権は著作物を創作した人に生ずるということです。
参考:著作権法第二条1項(著作物とは) 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。
権利の束、著作権とは
また、一般に著作権というと、「著作権」というひとつの権利があるかのように錯覚します。このためか、契約書においても、「著作権は、
・・・甲に帰属するものとする」といった表現を散見します。
著作権は広い概念で、実際には、複製権、上演権、演奏権、上映権、
公衆送信権、口述権、展示権、頒布権、譲渡権、貸与権、翻訳権、翻案権等、二次的著作物の利用権、さらには著作人格権と呼ばれる公表権、同一性保持権、氏名表示権等の権利をひとまとめにしている、いわば権利の束です。
そこで、契約書に権利の帰属などを規定する場合も、著作権のうちどの権利を(一部なのか全部なのか)を具体化する必要があります。
著作権等、権利の帰属について
このように多種多様な権利を含んだ著作権という権利は、前述のように、なんらの手続きも要さずに、創作した人に発生します。自社の出版物に使用するイラストを、イラストレーター等に外部委託したり、システムを外部のエンジニアに発注した場合など、発注した側の会社が、当該著作物を自由に利用してよいかのように思えますが、法的には制作物の著作権は、制作サイドに残っています。
これを発注者側が自由に利用する為には、著作権の帰属に関する同意(契約)が必要です。
知らずに(同意を得ずに)利用していると、忘れた頃に損害賠償請求されたり、利用の差し止めを請求されたりする事件が
実際にあります。
著作権の移転について
このように著作権は、譲渡したり、利用許諾したりできる権利ですが、譲渡や許諾ができるゆえに、規定の難しさがあります。
例えば、著作権のうち、著作人格権は譲渡できません(理論的には権利が移転しません)。また、著作権法第27条と第28条
に規定されている権利は、特掲(特別に掲げる、つまりあえてそのように書くこと)をしないと、譲渡できないとされています。
参考:
著作権法第59条
「著作者人格権は、著作者の一身に専属し、譲渡することができない。」
著作権法第61条
1項「著作権は、その全部又は一部を譲渡することができる。」
2項「著作権を譲渡する契約において、第二十七条又は第二十八条に規定する権利が譲渡の目的として特掲されていないときは、
これらの権利は、譲渡した者に留保されたものと推定する。」
リスク排除のテクニック
契約書の重要な機能のひとつはリスクをできるかぎり減らすことであり、このために様々なテクニック、表現形式
があります。損害賠償額の予定などもそのひとつです。
著作権等の権利帰属の問題をとりあげましたが、さらに第三者からの権利侵害の主張などのリスクに対応する条文を紹介します。
表明と保証、表明及び保証とよばれる条項です。
表明と保証条項(REPRESENTATIONS
AND WARRANTIES)の効果的な記載
これは海外の契約書に多く見られ、国内の契約書でも、ライセンス契約、業務提携契約などに散見される条項です。
表明と保証条項は、当事者が当該契約に必要な権利を有していることなどを、他方当事者に表明し、保証する(させる)
ものです。
たとえば、著作権などの権利を譲渡したり、利用許諾したりという契約を想定した場合、その著作権を譲渡してもらうためには、
たしかにその著作権が相手のものである必要があるのであって、これを相手に保証させ、万が一第三者が(つまり真の著作権者がいたようなときにこの人が)権利侵害の主張を行った場合のリスクを相手にとらせるわけです。
他にも様々な保証内容があります。参考例は、当事者が契約に際し、その必要十分な権利を有することの表明と保証です。
参考:有効に設立された法人であることの保証
第**条 (表明及び保証)甲は、乙に対して、本契約締結日及び実行日において下記の各号が真実かつ正確であること
を表明し、これを保証する。
(1)甲は、日本法に基づき適法に設立され、有効に存続する株式会社であり、自己の財産を所有し、かつ、関連契約を締結し、
本契約上の義務を履行するために必要な完全な機能及び権利を有している。
海外の契約にみる「表明と保証」条項
REPRESENTATIONS
AND WARRANTIES OF( ABC ):
ABC represents and warrants that it is duly organized,
validly existing and in good standing under the laws of (Illinois),
that it has full corporate power and authority to enter into this
Agreement and to carry out its provisions, and that there are no
outstanding agreements, assignments or encumbrances in existence
that are inconsistent with the provisions of this Agreement. ABC further
represents and warrants that it is duly authorized to execute and
deliver this Agreement and to perform its obligations hereunder
and that the execution, delivery and performance of this Agreement
by it does not require the consent,approval or authorization of
or notice, filing or registration with any governmental or regulatory
agency.
自社が売主である場合は、免責を強める
売主側が自社の契約書の起案をするときは、とにかく免責条項に力をいれることです。
自社が売主であったときに、ある外部からの事態、事件がおきて、そのため契約の
義務の履行(商品の提供など)が著しく困難になったり、不可能になった場合、
その契約の義務を免除するための条項があります。
(契約の解除とは違いますが、このような事態がある程度長引いた場合は解除できる、
という定め方もあり得ます。)
このような事態がおきたときに、果たして売主の責任になるのかどうかは、
必ずしも明確になっているわけではありませんので、ほうっておくと、ケースによっては
解釈が分かれ、リスクとなります。
免除理由には様々なものがあります。業態、商品やサービスの種類によって、どのような事態が
あるかもしれず、また、そのような事態があった場合は義務が免除されるのか、あらかじめ規定
することが、望ましいです。
例えばインターネットでサービスを提供している会社が、メンテナンスや停電など、継続的な
サービスを様々な理由により一時的に中断しなければならなくなるかもしれません。提供側と
しては、そのような事態は当然予想できること、あるいは自社に責任のない事態であり、
利用者にあえて通知しなくても、常識の範囲内と思えるかもしれません。
仮にそれが常識であったとしても、他人もその常識を共有しているとは限りませんから、念のため
の申し入れとして、契約書に記載しておくわけです。
英文契約にみるForce
majeure(不可抗力)条項
また、不可抗力を定義することがよくあります。欧米の契約には特に詳細な条文が見受けられます。
例えば不可抗力の定義条文です。下記実例では、州や政府による行為、暴動や戦争、ストライキ、
天変地異、地すべりなど、さまざまなものが具体的に例示されています。
Force majeure shall mean any event or condition, or
not existing as of the date of signature of
this agreement, not reasonably foreseeable as of such date and not reasonably
within the control
of the parties, which prevents its whole or in material part the perfformance
by one of the parties
of its obligations hereunder or which renders the performance of such obligations
so difficult or
costly as to make such performance commercially unreasonable.
Without limiting the foregoing, the follwing shall
constitute events or conditions or force
majeure : acts of state or governmental action, riots, disturbance, war, hostilities,
strike, lock-outs,
slowdowns, prolonged shortage of energy supplies, epidemics, fire, flood, typhoon,
erthquake,
landslide, lightning and explosion.
不可抗力免責への対抗策
これに対して、逆に御社が提供を受ける側の場合は、どうやって対抗すべきでしょうか?
不可抗力と定義される事項の範囲をせまくするべく要求するとよいわけです。
できるだけ速く相手企業にドラフト(draft=契約書の案)を提出して、基準をつくってしまうのが得策でしょう。
先に提案された場合は、例えば、上記の例文からするとストライキなどの企業内の事情を不可抗力とはいえない、
という風に狭めていきます。また、もし、売主側が、仕入先、再委託先の債務不履行を理由に免責されるような条項
になっていたときは、これも購入側企業としては、改訂を要求すべき交渉のポイントとなるでしょう。
あるいは、不可抗力とか事情変更といった事態があっても、ただちに免責とはせず、相手側への通知義務を
設定して、乱用されないようにする、といった手もあります。